今回、ビザなしで大丈夫?
日本のパスポートは世界で最も信頼度が高いと評価され、現在191か国(地域)にビザを取得せずに渡航ができます。但し、ビザ免除の国(地域)に行く時、すべての場合にビザ免除が出来るわけではありません。ビザ免除条件を満たす以外にも、さまざまなパターンがあります。取引先での技術指導や現地で働いて報酬を得る時などもちろんビザが必要ですが、これら以外の場合でもビザが必要かもしれません。では、どんな時にはビザが必要かを今回いくつかのパターンにてご紹介させていただきます。
1. こんな時にもビザが必要かもしれません
①代表的なのは中国となりますがビザが不要な国であっても、現地にて仕事をする場合は商用ビザを取得する必要があります。しかし、商談や作業はせず工場見学だけであればビザが不要であると判断される方も多いと思いますが、実際は、工場へ立入るだけでもビザの取得は必要です。中国政府からは「工場に入る=仕事をする」と認識されますので事前にビザを取得しておくと安心です。
②ビザが不要国であっても同じ国に頻繁に入国・出国する際、国によっては一度出国したのち、ある一定の期間を経過しなければ、ビザなしでの入国が出来ない国があります。これに該当する国はベトナムです。前回のベトナムの出国日の翌日から起算して31日以上の期間が経過しない場合、ビザの取得が必要です。
③一般的にビザが免除されている国への滞在期間は、14日間~1か月間程度の短期間とされています。長期滞留の場合はビザが必要です。渡航先の国によって滞在可能期間が異なりますので、大使館のページ等で事前に確認するようにしてください。
④乗り継ぎ地にて国を通過だけで入国をしないケースの場合、空港内の滞在であっても所定時間を超過した乗り継ぎの場合は、ビザの取得が必要な国があります。例えば、オーストラリアです。到着時間から8時間以内に乗り継ぎを行い第三国へ出国しなければなりません。8時間以上、72時間以内の乗り継ぎには、トランジットビザを取得する必要があります。また、乗り継ぎを行う際、空港により到着後、受託手荷物を一旦の受け取りが必要で入国審査を行う場合があります。これにより、手荷物を受け取ったのち、改めて搭乗手続きや出国手続きを行うケースは国籍によりビザが必要になります。
⑤天災地変、戦乱、暴動、公共衛生事件などの不可抗力は発生した場合、前触れもなく入国条件が変わります。最近の事例は新型コロナウイルス感染症です。感染拡大により、新規ビザの受付を一時停止している国(地域)もありますので国の情勢が急に悪化した場合は注意が必要です。
⑥電子渡航認証・アライバルビザが必要な国に渡航する際、ビザ免除の国であってもアライバルビザや電子渡航認証の申請が必要な国がありますので、渡航前にご確認が必要です。
2. 電子渡航認証(ESTA・ETAS)とアライバルビザとは?
「電子渡航認証システム」とは、ビザ免除プログラム参加国から入国・通過する者に対し、オンラインで行う電子申請のことです。ビザと性質が異なります。短期の旅行などで入国する方は事前に申請が必須となります。ESTA(エスタ)は、アメリカへ渡航、ETAS(イータス)はオーストラリアへ渡航する申請のシステムです。
アライバルビザとは現地に到着してから空港なで取得する入国ビザです。申請書類が少なく、手続きが簡単に取得することが可能です。
3. まとめ
上記のように、ビザ免除国(地域)に渡航する時でも、ビザ取得が必要な6つのパターンをご紹介させていただきました。ビザ免除条件は免除国(地域)によって様々です。免除条件の中で実はもっと多いのがパスポートの有効期限とパスポートの残り空白ページ数を満たしているかが重要です。また、現在コロナ渦の影響、ビザ免除の国(地域)でも入国制限があります。これから、ワクチン接種拡大に伴う、接種証明書なども今後必要となる可能性も高く、目的地の入国条件を確認した上で、事前にしっかり準備をすることが必要です。
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※本書の内容は、本書執筆時点(2022年11月1日)の内容に基づいています。