旅行会社で出張手配するメリット
~どのくらいの経費削減ができる?~

今回は旅行会社に出張手配を依頼した場合どのくらいの出張経費を削減できるのかについて、現在電子部品メーカー・製造業・商社・小売業等、上場企業ほか国内外主要企業のご出張をサポートさせていただいている弊社の実績を元にご説明致します。ここでは国内出張が半年で188回ある企業様を例に挙げさせていただきますが、「旅行会社=レジャー手配の専門家」「旅行会社で出張手配を扱ってもらうの…?」という疑問をお持ちの方は、ご一読いただく前に「旅行会社で出張手配をするメリット ~ビジネストラベルマネジメント(BTM)とは?~」(https://www.iace.co.jp/bts/column/detail/20210423_06.html)をご参照ください。

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目次
  1. 食品製造・販売業A社への出張経費削減のご提案例
  2. IACEからの+αのご提案
  3. 今後の出張手配に即実践できる!4つの改善ポイント
  4. まとめ

1. 食品製造・販売業A社への出張経費削減のご提案例

食品製造・販売業であるA社は社員様の国内移動が頻繁で、半年で188回、月で換算すると1か月で20回以上の出張が発生していました(今回はA社の2020年1月~6月のデータを元にしています)。出張方面は福岡や熊本、鹿児島など九州方面をはじめ、北海道(帯広)、大阪、広島など各地への出張があり、利用航空会社はANAまたはJALのいずれかでした。

A社の出張経費の無駄を明らかにするために弊社がご提供をお願いしたのは、①実際に航空券を購入したのはいつか、②どの券種を購入していたか、③出張日程の変更が発生した割合はどのくらいか、の3点です。この3点のデータを元にA社の無駄な経費を明らかにしました。

データ①「実際に航空券を購入したのはいつか」
このデータを提供いただき、全188データを4つのグループに分類しました。グループ1「28日前以前」、グループ2は「21日前~27日前」、グループ3は「3日前~20日前」、グループ4は「当日~2日前」です。なぜこのグループに分けたかというと、このグループごとにANA、JALの運賃が大きく変動するからです。ご説明するまでもないかもしれませんが、早く買う方が(グループ1の方が)圧倒的に価格は安く、グループ1とグループ4では方面によって1万円程の差があることもあります。この1万円の無駄が10回重なると、10万円。10万円の経費の無駄が生じていることになります。A社の場合は、グループ4が全体の53%を占めていました。

データ②「どの券種を購入していたか」データ③「出張日程の変更が発生した割合はどのくらいか」
そもそも券種とは…?とお思いの方のためにご説明すると、ANA、JALはともに1つの便に対して複数の券種を販売しています。大きく分類すると2つ「発券後の日程変更が可能」か「発券後の日程変更が不可」かです。航空券は条件が良い程高くなるので、「発券後の日程変更が可能」な券種の方が高いです。A社の場合は、ほとんどが「発券後の日程変更が不可」の券種、つまり安い方を購入しており、データ③「出張日程の変更が発生した割合はどのくらいか」で1割未満と回答されていたため、理にかなったお手配をされていることが明かになりました。しかし、弊社は第3の券種の手配が可能で、こちらの券種はより安い「発券後の日程変更が不可」の券種よりも安い場合があります。例えば、A社の羽田⇔鹿児島の出張を例に挙げると、実際の購入価格は33,890円、こちらを第3の券種でご提供した場合は28,600円での購入が可能です。一見無駄がないと思われる券種の選択ですが、旅行会社の特別券種―第3の券種―を考慮すると、経費の無駄が生じていたと言えます。

以上の分析を元にA社の出張経費の無駄を算出すると【953,180円】という数値になりました。上半期のみの分析でこの金額の無駄があるということは、1年に換算すると200万円近い出張経費の無駄が生じている可能性もあります。この結果はA社に限ったことではありません。

2. IACEからの+αのご提案

A社に1年の出張手配フローについて更にお伺いしたところ、出張が決まり手配を進める際は、ANAまたはJALの公式サイトから航空券のみ単品購入し、ホテルは別ルートで手配されているということでした。A社と同様の出張手配フローの企業様もいらっしゃるかもしれませんが、このフローに対しては2通りの改善案があります。心あたりのある方は是非ご参考にしてみてください。

<改善案①>
A社は航空券をANAまたはJALの公式サイトから購入されていましたが、実はもっと航空会社の選択肢を増やすだけで安くなる可能性が高くなります。例えばA社の出張先として多い九州方面。代替案として「ソラシドエア」が考えられます。ソラシドエアはANAやJALと比較すると1日あたりの就航数、及び就航都市数は限られていますが、日程変更の要否にも対応できますし、事前に座席を指定することも可能です。更に福岡行きの場合は「スターフライヤー」という選択肢もあります。こちらの航空会社の魅力については別のコラムでご紹介しておりますので、是非ご一読ください(https://www.iace.co.jp/bts/column/detail/20200915_03.html)。こちらの選択肢を増やすだけで、同じ路線、時間帯の航空券が5000円程安くなることもあります。

<改善案②>
次に改善できるポイントは「航空券とホテルを別々に手配している」という点です。プライベートの旅行をされる際にパッケージを利用したことのある方もいらっしゃるかもしれませんが、出張の場合もパッケージ(=出張パック)を検討いただくことで、航空券+ホテルの合計金額がお安くなります。但し、パッケージの場合は日程変更不可という規定になりますので、注意が必要です。
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3. 今後の出張手配に即実践できる!4つの改善ポイント

ここまでにA社にご提案させていただいたポイント4つをおさらいしてみましょう。貴社でも明日から実践できるかもしれません!

① 航空券を購入するタイミング
航空券は利用日に近くなるほど高くなります。航空会社によって料金が何日前から変動するかは異なりますが、28日前、21日前、3日前を基準にしている航空会社が多いです。まずはこれまでの購入していたタイミングを検討してみてください。

② 航空券の券種
航空券には日程変更可能、不可があり、日程変更不可の方が安く購入できます。そして、さらにそれよりも安い旅行会社の特別券種もあります。まずはこれまでどの券種で購入していたのか、次に変更可能の方が多い場合はどのくらいの割合で日程変更が生じていたのかを見直してみてください。

③ 出張パックの検討
出張の際、航空券だけでなく宿泊施設も手配されるという場合は要注意です。航空券と宿泊施設を別々に手配する場合と出張パッケージとして手配する場合では1万円以上合計金額に差が出ることもあります。まずは宿泊施設をともなっている出張の頻度、次に手配方法を見直してみてください。

④ 航空会社の再検討
最後に見直していただきたいポイントは、どの航空会社を利用が最も多いかという点です。国内路線=ANA、JALという方も多いのではないでしょうか。もちろん、就航都市数、就航便数ともに国内トップの2社を利用されることもおすすめではございますが、別の選択肢も増やすことで経費削減に繋がる可能性が大きく広がります。

4.まとめ

今回は国内出張の多い企業様を例に経費削減のポイントをご説明させていただきました。弊社では国内出張はもちろん、海外出張の多い企業様の「無駄」についてもアドバイスさせていただき、より無駄のない手配サービスをご提供させていただいております。「経費削減はしたいけど方法が分からない…」という方、そして今回の記事をご一読いただき、「自社の無駄を指摘してほしい!」という方も、是非IACEトラベルにお問合せくださいませ。

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※本書の内容は、本書執筆時点(2022年11月1日)の内容に基づいています。

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