海外出張には何を持っていく?~現地で困らないための3つのアドバイス~
初めての海外出張、ガイドブックで必需品チェックリストを調べて、いざ出発!…したのはいいものの現地に着いてから「あ~、あれを持っていけばよかった」「これはこうしておけばよかったなぁ」と思われた方は多くいらっしゃるのではないかと思います。ここでは海外出張に慣れていない方向けに「快適に過ごすため日本から持参しているもの」、「現地調達できず困ったもの」、「現地へ持ち込む際に注意が必要なもの」というテーマでお話しいたします。実際に出張された方から寄せられたお声と、私たちの実体験を基にしておりますので是非ご参考にしてみてください。
1. 海外出張をより快適に過ごすために日本から持参しているもの
◇3WAYバッグ
鞄を何個も持って行けない状況ではオンオフ兼用可能な3WAYバッグを選ぶと現地での行動が快適です。リュックやショルダーバッグ、手提げ鞄として使い分けることで、フォーマルさが求められる商談時、重い荷物を運ぶ必要があるホテルまでの移動時、階段の登り降りなどが頻発する視察・観光時など様々なシーンに一つで二役三役を担ってくれ、円滑な行動に大きく貢献してくれるでしょう。また、特に両手が自由になるリュックになることは最も重要です。荷物を身に着けたままパソコンやタブレット、スマートフォンを操作でき、想像以上に多くのシーンで活躍してくれます。
◇ガーメントバッグ
シワの付いたヨレヨレスーツではお客様の信頼を失います。特に海外では日本以上に身なりについてのマナーが厳しいこともありますので、注意が必要です。スーツのシワ対策での基本は、ガーメントバッグを利用することです。ガーメントバッグとは、スーツの持ち運びを想定して作られたバッグで、ハンガーに吊るした状態でスーツを収納できます。
身に着けるものを入れておく機能が充実しており、スーツだけでなくワイシャツも入れられるものが多いですし、ネクタイやベルトなどの小物も収納できるので便利。スーツを購入したときに付属するスーツカバーを高性能にしたものと考えるとイメージしやすいでしょう。
ビジネスの成功可否は第一印象が非常に大切!身なりから好印象を与えるためにも是非購入をお勧めします。
2. 現地調達できず困ったもの
◇薬
3、4日ぐらい大丈夫!と思っていませんか。
短い日数であっても現地の食事が合わなかったり、水道水で下痢にあったり、商談のプレッシャーで胃がキリキリしたりと異国の地では何が起こるかわかりませんので最低限風邪薬、頭痛薬、胃腸薬の常備薬は手持ちの鞄に入れておきます。
以前ジュースに入っている氷を全てガリガリと食べてしまった同行者は腹痛を訴えましたが、私が持参していた胃腸薬は、同行者の緊急事態を救いました。暑い地域では冷房がきつく店内と外の気温差が大きく風邪をひく事もあります。
やはり身体が資本。健康でないと仕事の成果も上がりません。現地で日本の薬を買うのは困難ですし、たとえ日系の病院に行っても処方される薬は現地の薬なので自分に合うのか不安です。張る物では無いので御守りと思って常備薬を忘れずに持っていきましょう。
◇雨具
荷物になるので極力持って行きたくないというのが本音ですが、持参しなかったことで後悔したというお声が非常に多いです。実際私自身、以前海外渡航時に急な雨に遭遇、折り畳み傘を求めコンビニに駆け込みましたが、パラソルのような大きな傘しか見当たらずスコールを浴び続けた事があります。時間に余裕があれば雨宿りも出来たのですが、結果的に持参した私服がずぶ濡れになりトロピカルなTシャツへ着替えることになってしまいました。(そのTシャツは今では寝巻きです・・・)また雨季のタイでは毎日のようにスコールがやって来るのにローカルの人々は傘や雨合羽をあまり持ち歩きません。日本では至る所でビニール傘が売られており簡単に購入出来ますが、タイではほとんど販売されておりませんのでご注意下さい。降り止むのを待つのは時間が勿体無いですし、雨具の必要性、何を持参するかは行き先とシーズンにより判断が異なりますので現地の気候を予め調べて雨対策を講じて下さい。ビジネスシーンに適した雨具をご紹介させていただきますのでご参考下さい。
折り畳み傘:
(良い点)手元が濡れにくい。瞬時に利用出来る。晴雨兼用であれば日差しの強い地域等では日焼け対策の日傘としても利用出来る。
(悪い点)片手が塞がる。持ち運びに嵩張る。
防水仕様のパッカブルジャケット(ウィンドブレーカー):
(良い点)両手が使え動きやすい。防寒具としても利用出来る。嵩張らず、軽量である。
(悪い点)手元が濡れる。暑い場所だと蒸れやすい。着脱が面倒。
3. 現地へ持ち込む際に注意が必要なもの
◇食品
国際線の機内持ち込み手荷物こそ液体制限の観点から注意すべき食品(例:ゼリー、マヨネーズなど)はありますが、空港の手荷物カウンターで受託手荷物にすれば持っていけるものがほとんどになります。ただし、飛行機内には持ち込めても到着地(国や地域)によっては持ち込みが禁止されている食品もありますので、渡航する国や地域の情報については事前に必ずご確認下さい。
特に注意が必要なのが各国検疫の対象となっている「生の果物や野菜、肉類の加工品」です。バナナやビーフジャーキーなどはいうまでもありませんが、以外と落とし穴になるのが肉エキスの入った食品です。個人的にも現地での食事対策としてお気に入りのカップ麺やスナック類、ふりかけを持参したいところですが、肉エキスが原材料に入っているものは現地で没収されてしまうため涙を呑んで置いていきましょう。
◇洗剤
荷物を少しでも減らすために衣服はできる限り数を押さえたいですが、現地ホテルのクリーニング(ランドリー)サービスは予想以上に高額です。ビジネスを円滑に進めるためスーツが汚れた場合には最終手段になりえますが、滞在費を抑えるためにも下着類は利用を控えたいところです。そこで予め日本で購入された旅行用の携帯洗剤を利用してお部屋で洗濯される方もいらっしゃるかと思いますが、下水道が発達していない地域や水が貴重な地域では悪影響を及ぼす可能性があります。現地環境への配慮のためにも、現地購入の洗剤もしくは自然素材の石鹸を利用するようにしましょう。
◇粉末
常備薬等で白い粉末状のものをご持参される際は規制薬物の誤解を招き、入国時に思わぬトラブルの原因となるケースがありますのでご注意ください。お取引先の社員様や上司との同行出張や乗り継ぎを伴うフライトの際に慣れぬ海外でうまく説明が出来ないと、別室に連れていかれたりしてしまうケースもあり想像するだけで冷や汗が止まりません…。そのようなシチュエーションに陥らないためにも、止む無く持ち込む場合は可能な限り未開封のものとし、スムーズに製品の説明が出来るようにパッケージまで含めてご持参ください。
4.まとめ
いかがでしたか。様々ご紹介させていただきましたが、少しでも出張先で快適にお過ごしいただける一助となれば幸いです。
出張者の数と同じだけ気付きがあるものと思いますので、他にも「これがよかった!」というものがございましたら是非ご意見お寄せくださいませ。
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※本書の内容は、本書執筆時点(2022年11月1日)の内容に基づいています。