突然の辞令、海外赴任が決まったらどうする? ~ 当社赴任者へのインタビュー ~
「鈴木君、4月から香港支店に赴任することが決まったよ。初めての海外勤務になるが、しっかり頑張ってきて欲しい」
上司からの突然の海外赴任の辞令。皆さんならどう思うでしょうか?「入社したときから希望していた海外勤務。ついに希望が叶った!」と前向きに考える方もいれば、「まさか、自分が海外赴任とは。どうしよう困ったな。行きたくない・・」とネガティブになってしまう方もいるかもしれません。いずれにしても、よほどの理由が無い限り会社命令は断ることが出来ず、早々に赴任準備を始めことになるかと思います。
そこで、弊社海外支店赴任者にインタビューを行い、各国の現地事情(言語・衣食住・インフラ関連・文化)について生の声を聞いてみました!赴任国は「香港、中国(上海)、メキシコ(アグアスカリエンテス)」になります。
国によってそれぞれ違いはありますが、赴任されるかたのご参考になれば幸いです!
1. 語学、現地語の勉強について
語学については事前の勉強も必要ですが赴任後に勉強されて喋れるようになる方も多いようです。実際に必要な言語や、赴任者がどのように学んでいるか調べてみました。
香港:広東語or英語
日常会話程度の英語が出来れば生活にはほぼ支障がありません。赴任者はある程度英語が話せる方多いようです。広東語については事前に勉強されて来る方は少なく生活の中で最低限必要な言葉は覚えて週末に教室に通って覚える方がほとんどです。香港だけではなく中国本土でお仕事をされる機会が多くあるようであれば、広東語(または北京語)は必須となります。
中国(上海):北京語
英語はほぼ通用しないため北京語の習得が必須になります。事前にHSK〇級以上を取得することを条件としている企業もありますが、ほとんどの企業が現地で週1~3回程度学校に通うか家庭教師をつけて勉強されます。仕事をしながらの勉強となりますので習得には1年以上かかるケースが多いようです。日系企業は通訳や日本語が喋れる現地スタッフがいるので業務にはほぼ支障がありませんが、喋れないと日常生活に支障をきたしますので可能であれば事前に勉強されることを強くお勧めします!
メキシコ:スペイン語(英語も通じる)
スペイン語について現地に赴任されてから週に1~2度語学学校で勉強して習得される方がほとんどです。 現地での学習であれば費用が1時間約2,000円程度と格安です!英語もお店では通じるところが多いため日常会話程度ができれば生活には不自由はしません。赴任者は英語が話せる方が多いようです。
2. 現地のインフラ事情について
インフラについては国によって違いが大きくありますが、生活するための衣食住については、赴任者にとって最も気になるところですよね。各国の事情についてまとめてみました!
住居
香港:
平均家賃 単身者用HKD18,000(約25万) 香港の家賃は高く相場は東京以上です。契約は日系の不動産会社も多数ありますので安心して手配出来ます。ローカル不動産より料金は高めですが、契約内容等心配な場合は日本人向不動産会社を利用することがお勧めです。退去時の違約金やデボジットの返却でも揉めることが多いので、事前にオーナーとよく話して交渉することでトラブルは未然に防ぐことが出来ます。
上海:
平均家賃 単身者用10000元(約15万) 中国は基本的に不動産の仮手配が不可のため、赴任前に不動産会社と連絡を取り、事前の出張時に合わせて内見をして実際の赴任時の2-3週間前に決定をされることがお勧めです。上海は基本的に家具備え付けとなりますので、衣服や生活消耗品のみで充分です。※低層階は虫が多いため、10階以上がおすすめです。日系不動産会社を利用すればほぼトラブルはありませんが、契約期間や退去条件などよく確認しておいたほうが良いです。日本と比べるとトラブルは多くなります。
メキシコ:
平均家賃 単身者用12000ペソ(約72000円)日本と比べて家が広く、且つ家賃も安いため一人暮らしの赴任者でも最低2LDKで一軒家に住む方もいます(広すぎて部屋を持て余している方も多いようです・・)家具付きでの契約が多いですが、家具のクオリティーが低かったり、汚れていたりするので事前に内見されることをお勧めします。契約処理に時間がかるため余裕を持って動くことをお勧めします。
食事
香港:
日本食が豊富に揃っているため、食事にはほぼ困りません。日本より物価は高めです。その他世界中の料理が集まってて、食が好きな人には最高な街です!
上海:
日系スーパーや外国人向けスーパーなども多く便利ですが、日本よりは物価は高めです。。中国料理も日本より安く食べれるますが、人によって好き嫌いがあるようです。
メキシコ:
日本食材店、日本食レストランがあるので、日本食にも困りません。メキシコ料理はタコスが一般的ですが口にあえばとても美味しいです!全体的に辛いものが多いので、辛い物が苦手な人には少し苦労するかもしれません。。総じて物価が安いので暮らしやすいです。
水道、ガス、インターネット等
香港:
インフラは特に問題ありません。インターネット、携帯の契約も簡単で通信環境は悪くありません。日本よりもWIFI環境が整っているので便利です。
上海:
インフラは特に問題ない。インターネットについては、中国特有の事情でLINE、Facebook、Instagram等が使えなく不便ですが、事前にVPN契約をしていれば利用することができます。電子マネーが普及していてとにかく便利、ほぼ現金利用しません。
メキシコ:
住んでいる地域にもよりますが時々停電が発生、水道は水圧が弱くカルキが入っているので飲むことは不可です。ガスは冬場によく止まることが多いようです。インターネットは、WIFIは賃貸に含まれているケースが多いですが、時々ダウンします。総じてインフラ関係は貧弱な面があることは否めませんが、慣れていくしかありません。
3. 日本との違い、ギャップについて
どの国も実際に住んでみないと実情は分からないものです。赴任者が感じた日本とのちょっとした違いとは。
香港:
冷房が強い。冬場も冷房をつけている。暖房設備は基本的にないので驚いた。日本も台風が多いが香港では台風 暴風雨警報(シグナル)による自宅待機、早退が決められている。残業する文化がない。
上海:
電子マネー(QRコード決済)の普及律が高くとても便利。基本的に食べ物の味が濃い、辛い(好き嫌いあり。。)仕事面ではやり取りは基本的にWECHAT(中国版LINE)で行うこと。アポイントの変更が多い(ドタキャンも…)。残業はほぼしない
メキシコ:
基本的に治安が悪い。場所によっては夜の外出は注意が必要。仕事のやり取りは基本的にWATSAPPで行い、メールはあまり使わない。メキシコ人は全てにおいて時間にルーズ。期限を守らないことが多い人に最初は戸惑ったが、文化の違いとして理解する必要あり。定時退社が当たりまえ。残業はしない
4.住んでみて良いところと、これから赴任される方へのアドバイスについて
どの国でも住めば都といいますが、各国良いところもたくさんあるようです。また、赴任される方へのアドバイスもございますので、ご参考にしてください!
香港:
地下鉄、バス、フェリーが網羅されており、移動が便利、東京都内と同じような感じです。タクシーも安く気軽に利用できます。香港全体で外国人慣れしているため、海外生活が初めてでも非常に生活しやすいです。
赴任されるかたへのアドバイス:香港は日本人も多く生活はしやすく、日本人コミュニティも多くあります。県人会や商工会に積極的に参加し、情報収集されることをお勧めいたします。特に長年香港に住まわれている方に話を聞くと参考になることが多いです。
上海:
上海は日本人が多いので、生活面で不便が少ない街です。物価は日本と同じぐらいですが、光熱費、携帯代が日本に比べて安く生活コストも下がりますし、各種デリバリーサービスが充実していて便利です。また、以外ですが自然災害も少なく安心して暮らせます。
赴任されるかたへのアドバイス:赴任前に北京語を勉強しておくと便利です。(目標HSK4級程度以上)。日本人コミニュティで、極的に参加されることをお勧めします。日本人は仲間意識が強いためとても快く受け入れてくれます。
メキシコ:
日本と比べ物価が安く生活コストが押さえられます。メキシコ人は基本的に皆さん陽気でとても親切な人が多い印象です。またメキシコは観光資源が豊富で、旅行好きの人にとっては最高です!北米、南米、中南米へもアクセスしやすいです。
赴任されるかたへのアドバイス:残念ながら治安が良くないため、盗難などには十分注意が必要です。生活面では日本とカルチャーが大きく違うため、戸惑うことも多いかもしれませんが、メキシコの良い所をいかに見つけて生活を楽しむかがコツだと思います。
5. まとめ
以上、簡単ですが弊社赴任者に聞いた各国の現地事情をお伝えしました。
今回ご紹介したのは3ヵ国となりますが、他の国に関しても随時ご紹介して参りたいと思います。弊社で赴任されるかたの各種お手配をを承っていますので、ご質問があればいつでもお問い合わせください!
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※本書の内容は、本書執筆時点(2022年11月1日)の内容に基づいています。